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2010-3-27

住まいの耐震博覧会

外断熱工法・外断熱懇談会のご案内 
会長 福島 英次

外断熱に興味があったので、説明を受けてみました。
ここではコンクリートの外断熱について、話をしてくれました。
冬は暖かく(16〜17℃)夏は涼しい(15〜16℃)と実際の体験を語ってくれました。
冬は暖かいのでゴキブリも家の中でよく見かけることが増えたとの事..。
気密性が高い家を作る事を目指している感じでした。
通気などの対策は、大体の家で吹き抜けを作っている例が多いと感じました。
ドイツのビルなど海外の建物は大体が外断熱を採用していて、気密性が高く暖かい。
日本の住宅事情はだいぶ世界から遅れていることを業界の人も良く分かっているので、これから家を建てる人へ外断熱を勧めている感じです。

でも、海外は湿度が日本よりも低く夏でさえ木陰にいれば凌げるくらいなので気密性を高めただけの家では日本住宅には当てはまらないと思います。また、コンクリートの床下はどうなっているのでしょう?(シロアリについては、不安がある様子だった)私は日本住宅なら国産材木を使った、和風建築が適しているように思いました。それに外断熱を取り入れ、空気循環をしてみるのが最適なんじゃないかと(2010現在として)

次に広島県の無垢材を扱った「中本造林株式会社」の方を話を伺いました。

その前にクイズ
Q「杉」の木を例に成長が止まった状態の杉の形はどうなるでしょう?
1、杉の頭が丸くなる
2、杉の頭から禿げてくる
3、杉の頭が尖ってくる
(最後に答えがあります)


ここでは「杉」の調湿効果を話してくれました。
例)押し入れの容積はだいたい3坪くらい。その中に杉の板を壁一面に取り付けることで、カビなどの発生を防ぐ効果があるとの事。
(これは語ってくれた方の体験談なので、説得力がありました)

また「杉」には日本だけでも、秋田杉(秋田県)山武(さんむ)杉 (千葉県)天竜(てんりゅう)杉(愛知県・静岡県)立山(たてやま)杉(富山県)北山杉(京都市)熊野杉(和歌山県・三重県))吉野杉(奈良県)春日(かすが)杉(奈良県)相生(あいおい)杉(徳島県)魚簗瀬(やなせ)杉(高知県)日田(ひた)杉(大分県)飫肥(おび)杉(宮崎県)霧島杉(鹿児島県)屋久杉(鹿児島県)神代(じんだい)杉 などあります。(参考HP:http://maru7.client.jp/sub8.html)

「杉」ひとつとっても適材適所があって、杉の芯の部分が黒いものほど固く床材として適しているし、天然の防菌効果もあるらしい。汚い節だらけのものでも調湿効果は同じなので隠れて見えない部分に使う(押し入れなど湿気とりが必要な部分)と良いとの事。また、玄関など常に人の出入りのある場所には向かないと言われました。調湿効果を期待するのであれば、寝室や多く過す部屋に使うべきなんだとか。ちなみに家を建てる時に使用する杉は40-50年ものなんだとか、年数の多い物ほど丈夫で長持ちするので高価にもなります。

「木」の特性を活かして家を建てる事が「丈夫で長持ちな家」になる条件。
熟練大工は、大体が高齢になっていて商売(売り込み)が下手な傾向がある人が多いらしいです。また「情」に厚く、プライドを持って良い仕事をしてくれるそう。
基本的に定年はなく、「口うるさい」くらいの人が良い仕事をする傾向。
雇用形態は、フリーから社員まで様々。


玄関ドア1枚(平均7万円代)取り付けるにしても腕が必要。
例えば「うちは、何でもできます」といったとすると、
何でもできる...ということは「何もできない」という事。
「うちでは○○の工事は、○○職人さん(または会社名)へお願いしています。」などと具体的な名前が出てくる所が良い工務店である見分け方の基本。

「板」とは「木」が「反る」と書いて「板」となる。
調湿効果で「木」の呼吸に合わせて「板」が反るのは当たり前。それを考慮して家を建てるのが大工の腕らしい。今では工場で切り出して組み立てる工法が主流になっているが、できれば地元の工務店を利用して建てた方が丈夫な家を建てる為の最善策だと教えてくれた。また「腕のいい大工」を見分けるには工務店が開催している「家を建てる様子を見学させてくれる」展示会?へ足を運ぶ事。そこで大工がどんな建て方をしているか観察する事。大工によっては、むやみにバンバンと板を叩く人もいたり、清掃が汚い所もあるので、そういう所を気をつけてみて見ると良いと言う。自分の目で確かめる事が必要だと感じました。

「木」の温度は60℃が平均らしい。どの木にも当てはまることなので、床暖房などで使われる木の寿命は短い。本来の木の暖かさを知れば、床暖房を使うことはないとの事。床暖房を入れた家では光熱費がかなり高いため、だいたい2年目くらいから使わなくなる家が多いらしい。

木造住宅の外断熱について聞いてみた。外断熱は問題ないらしい。
あとは、床から天井までしっかりと外断熱をしてやる事と空気循環システムを取り入れれば、いいのではないだろうか?(私見)

地域によっても、建て方が違ってくる。
例)奈良の屋根は山から吹き下ろす風を避けるために屋根の頭部分がやや広めで、
おちょこをひっくり返したような屋根だが、大阪の岸和田あたりは海風を避けるために屋根先が少し上に反っている。
高知県ではビルが多いらしい。
風が強いので、気密性の高い丈夫な建物が好まれるから。
和歌山県は台風が多いので、低い家が多い。など


林業の現状
国有林のほとんどが放置状態。
広島県の中本造林では、毎年木を切って手入れしているので花粉も飛ばない。
木を切るから花粉がそこで落ちる、落ちると成長しようとするから花粉を飛ばさない。
なるほど。と思いました。
現在、変な団体が「木を切るな」と一方的に言って来て迷惑しているらしいです。
林業への理解がなく、聞く耳をもたない自己中心的な人が多いので困っているようです。基本的に林業は儲かりません。もちろん、国の補助金などは受けていません。
儲からないから国や企業は何もしない。
むしろ国有林よりも海外からの輸入材の方が安いくらいだそうです。
輸入した方が安いとは、困った事です。日本で育った木がその土地や風土に一番適したものであるのに、わざわざ気候の違う海外性の材木を有り難がっているなんて残念です。

例)割り箸
日本の木を切って使えば、山も生き返るし林業も良くなるのに、儲からない事は誰もしないから、中国から木を切って「割り箸」を輸入して使っている。その割り箸のほとんどが漂白されたもので、体には悪いことを知らずに使っている。

手入れがされないまま放置された木が多いから、毎年花粉症で悩まされたりしている。木は切ってこそ、活きてくる。そのことを知らない人が多い。


「成長の止まった木」はどうなるか? 二酸化炭素を吐き出して枯れます。
そういう木をつかって「割り箸」にすればいいのに...。
もったいない!
国有林を使ってこその「エコ」だと思いました。


「杉」の木を例に成長が止まった状態の杉の形はどうなるでしょう?
正解は「1」杉の頭が丸くなる、です。



おまけ
正月用の「松飾り」について疑問だったことがあったので、質問してみました。
「松」の木は種類によっては「挿し木」で育つものもあるらしいです。
詳しくは時間がなくて聞けなかったのですが、そういう松がある事を知る事ができて参考になりました。

また、松は曲がる木なので、梁などに使うと家を締めてくれて丈夫にしてくれる効果があります。ここでも適材適所。昔の民家、蔵など上手く作られているんだなと感心しました。

今回は色々な事が聞けて、とても有意義な時間を過す事が出来ました。
次回もぜひイベントへ行ってみたいと思います。

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冬の間はトリパンという本に触発されて以来
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2010年、転換期到来です。
新しい仕事と新しい人間関係を
築いていきたいと思います。
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